自己制御力

能力を最大限に引き出す「賢明な育て方」から導く、3つのワードと姿勢。

昨晩、福岡でまた熱い熱いクラブチームの若き代表の方と、
お話しする機会がありました。一期一会とはいうものの、
熱い方、覚悟ある方とのお話しは、大変刺激になるものですね。

その方は、某大学の部活動の監督もされているのですが、
最近の学生教育について、
色々と共感する部分がたくさんありましたので、
今回は、子育てにも共通する、
「賢明な指導法」について述べたいと思います。


育成には大きく分けて、4つの育成指導があると言われています。
(1)賢明な育て方
(2)怠慢な育て方
(3)独裁的な育て方
(4)寛容な育て方

さて、読者のみなさんは、
どのような育て方を、意図をもってやっていますか?

心理学の研究では、
(1)にある「賢明な育て方」というのが、
昨今、多くの研究の中から、実証されています。

(1)の「賢明な育て方」の説明に入る前に、
(2)〜(4)について、簡単にご紹介したいと思います。

(2)「怠慢な育て方」とは、

子どもに対して、なにも要求もせず、支援もしない育て方です。
いわゆる放任主義です。
「自分で考え自分で生きる力を育んでます」なんて声を、
大にして話される保護者の方に出会うこともしばしば。

(3)「独裁的な育て方」とは、

子どもに厳しい要求を突きつけるだけで、手を差し伸べない育て方です。
「これしなさい」「あれしなさい」
指示のみ与えて、あとは自分で考え、苦しみ伸びよ!的な考えですね。
以外に周囲を見渡すと、多くいます。

(4)「寛容な育て方」とは、

子どもの支援はおしまないが、あまり要求しない育て方です。
子どもの想いにすべてを合わせる育て方ですね。
最近特に、すごく増加している気がします。
裏を返すと、子どものご機嫌取りをしているような・・・。
一見すばらしい育て方にも見えるのですが、
得てして、その下で育った選手は、
自制心のない、わがままな選手が多いですね。

では、(1)「賢明な育て方」とは、
どのような育て方なんでしょうか?

 

まず、2つの事例をご紹介したいと思います。

【1】厳しい育て方 〜スティーブ・ヤング編〜

スティーブ・ヤングは、ご存知の方も多いかもしれません。
アメリカンフットボールの世界では、有名な伝説の選手です。
彼は、父親から大変厳しく育てられました。
モルモン教徒の家庭で育ったスティーブは、毎朝、新聞配達をし、
協会の聖書講座に出てから学校に行くなど、
汚い言葉を遣うのも、飲酒も、
いっさい厳禁の厳しい家庭だったそうです。

中学の野球時代や、
大学のアメフト時代、
壁に当たり、本当にやめたいと訴えたとき、
決まって父親は、
「やめてはいけない。お前には能力があるんだから、
できるようになるまで練習するんだ」
と、言ったそうです。

そして、父親も、時間をみつけては、
スティーブとともに、一緒に練習を励んだそうです。

スティーブの父親の育児の信念は、
このようなものでした。

・子どもたちに、規律を学ばせること。
・なんでも一生懸命にやることを学ばせること。
・始めたことは最後までやり遂げる

放っておいても、努力は自然に身につかない
スティーブの父親は、考えており、
これらを、子どもたちに教えるのが、
親の大事な役目だと思っていたようです。

そのために、
「子どもに安心感を与えること」を第一とし、
「いつでも全力で応援するよ」と伝え、信頼関係を築いていたようです。

【2】やさしい育て方 〜フランチェスカ・マルティネス編〜

フランチェスカは、イギリスでもっとも面白いコメディアンとして、
こちらも有名なスターです。

フランチェスカは、ヤング家とは違い、
ショーのあとは、お酒を楽しみ、
ベジタリアンで無宗教だったそうです。

フランチェスカは、2歳の時、
脳性麻痺と診断され、
「通常の暮らしは営めない」と
宣告されていました。

そんなフランチェスカが高校時代、
学校のカウンセラーから、
事務職をすすめられた中、
「テレビの仕事がしたいから、
高校を辞めたい」と言った時も、
「自分の夢を追い求めればいいんだよ。
もし上手く行かなかったら、また考えればいい」
と、両親は、賛成だったそうです。

そして、両親の育児の信念は、
このようなものでした。

その子がのぞむ環境をつくってやること。
成長を促し、その子のニーズに耳を傾け、応えてやれるように。
子どもたちの中にある、
将来という種を親が信じてあげることで、
その子なりの興味が芽生えてくるのです。

フランチェスカは、
そんなありえないほどクールな両親が、
無条件にささえてくれたからこそ、
脳性麻痺という絶望的な状況でも、
希望を持ち続けることができたと言います。

そして、
つらいときも、
『私ならできる』という自尊心を、
それまでの人生の中で、
周りの人たちがもたせてくれたと続けています。

一見、(4)「寛容な育て方」なのでは?
と思う方いるかもしれませんが、

フランチェスカの両親は、
「自由」を与えると、
同時に「限度」を示していたそうです。

決まりごとを守らせ、
やっていいことと悪いことを
はっきり区別させた中で、
選択を尊重するというものでした。

 

 

さて、いかがだったでしょうか?
一見、相反するような育て方にみえますが、
共通していることがあります。

賢明な育て方

それは、どちらの家庭も、
子どもの興味を第一に考えるという
「子ども中心」だったと言えますが、
「何をすべきか」
「どれくらい努力すべきか」
「いつならやめてよいか」
など重要な選択は、必ずしも、
子どもに判断を任せてなかったということです。

 

心理学者のローレンス・スタインバーグの研究に、
約1万名のアメリカのティーエイジャーたちに、
親の行動に関するアンケート調査があります。

その調査では、
性別、民族性、社会的地位、婚姻区分に関わらず、
「温かくも厳しく子どもの自主性を尊重する親」をもつ子どもたちは、
他の子どもたちよりも、学校の成績もよく、
自主性が強く、不安症やうつ病になる確率や、
非行に走る確率が低いことがわかっています。

これらから、
3つのキーワードが導き出されます。

「賢明な育て方」を行うための、3つのキーワードと姿勢

(1)愛情
(2)自由
(3)限度

そして、
(4)権力ではなく、知識と知恵にもとづいた姿勢

 

 

 

いかがだったでしょうか?

読者のみなさんも、
様々な場面で、
育成に関わる場面があると思います。

ぜひ、
この3つのキーワードと姿勢を意識して、
育成してみてください。

 

今日も大きな声でありがとう。

Evelything is now.

(参考文献:GRIT/アンジェラ・ダックワース)

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