自己制御力は、人間力を高める上では、とても重要な要素です。
自分の本能的な欲を、理性でもってコントロールする。
人間力は、人間という強みを最大限に活かした力とも言えます。
しかし、潜在的な力が働く生存本能からくる動物的感覚を
理性の力でコントロールするというのは、
とても手強いものです。
どうしたらそれらをうまくコントロールすることが出来るのでしょうか?
人のもつ力を「才能」と定義するなら、
「才能」は、伸ばすことはできるのでしょうか?
「才能」とは遺伝子だから、どうしようもないのでしょうか
結論:
才能は伸ばすことはできます。
今回は、才能を伸ばすためのラクな方法について、
ご紹介します。
おはようございます。
今田唯仁です。
最近の遺伝子研究では、「努力」や「集中力」も遺伝することが、解明されています。
つまり、「自己制御力」も、遺伝の力があるということです。
知能や性格を含めて、
あらゆる行動や心の働きは遺伝の影響を受けるというのが
行動遺伝学の原則でありますが、
しかし、人生すべてが遺伝子で決まるのではありません。
行動遺伝学者によると、“環境”による影響も大きいと言います。
遺伝と環境の影響はそれぞれ半々くらい
遺伝子の影響っていうけど、
どうやって遺伝子の影響を確かめているの?と、
疑問持つ方いると思います。
行動遺伝学で行われた
「双生児法」という研究法について簡単にご紹介します。
【双生児法】
双生児法とは、身体・心理・行動発達に対する遺伝と環境の要因を明らかにするためにおこなわれた研究方法で、遺伝子を100%共有する一卵性双生児の相関と約50%共有する二卵性双生児の相関とを、環境変化のもとで比較することで、その発達形質の遺伝性を調査したものです。
この方法を用いて、
世界中で遺伝の影響に関する膨大な数の研究が積み重ねられ、
あらゆる行動や心の働きは、
遺伝の影響を受けることが、現在では立証されています。
影響度合については、要素によって異なるものの、
おおよそ「50%」程度の見方が強いようです。
つまり、
遺伝と環境の影響がそれぞれ半々くらいというわけですね。
「自己制御力」の強い集団の一員になる
人は、自覚のあるなしに関わらず、
自分が属している文化や自分と同一視している文化の影響を、
あらゆる面で強く受けています。
文化とは、どのように形成されているかというと、
根本的に、人々の集団に見られる共通の行動規範や価値観のことをさします。
つまり、メンバーたちが
「自分たちはこういうやり方でいこう」という同意のもとに集まるところには、
独特の文化が醸成されるということです。
これは世間一般のやり方との違いが著しいほど、集団の結束は強くなるようです。
心理学では、このような集団形成を、
「内集団」(連帯感や共同体意識をもった排他的集団)と呼びます。
そして、人は文化を受け入れた時には、
その「内集団」に絶対的な忠誠を誓うと言われています。
もちろん、中途半端な状態はありません。
集団の一員であるかないか、それはどちらかにしかなく、
どの内集団に属するかで、
「自己制御力」の成長度合は変わるということです。
人間力といわゆる人格形成には、
「対応原則」という力が、大きく働きます。
とあるチームに入団したことが契機に、
その能力がさらに開花するお話を聞いたことあると思います。
例えば、毎朝4時に起きて水泳の練習にいく文化があるチームに入った選手が、チームの規範を守り基準を満たすようになったことで、練習量と質が増え、さらにその能力が強化されるという・・・。
また、こんな話はいかがでしょう?
あまり自分に厳しいほうではないけど、周りが猛烈に仕事しているから、こっちも自然とそうなる・・・。
集団に溶け込もう、
周りのやり方に合わせようとする人間の欲求は、
非常に強力です。
これは、心理学研究でも様々に長く研究されており、実証されています。
つまり、ラクに身に付けるためには、
「同調性」という人間の基本的欲求を、うまく使うということです。
まわりの価値観が、「自分の信念」に変わる条件
ラクには、デメリットもつきものです。
それは、「文化には、長期的な関わりによって、アイデンティティを形成する」ということです。
この長期的な条件がそろえば、自分が所属する集団の規範や価値観は、やがて自分自身の規範や価値観になります。集団の流儀や信念だったものが、自分自身の流儀や信念になるということです。
情熱をもつことや、粘り強く戦う心は、冷静な損得感情からは育まれません。
「自分はこういう人間だ」という、メンタルの世界でいうセルフイメージをもつほかにありません。
人間は、ものごとを決断する時に、自分にとってどんなメリットがあって、デメリットが生じるかを計算し、その見積もりがどれくらい合っているかで、考えます。
昼食何にしようか、何時に寝ようかなど、その時その時に、最善な決断をくだしているということです。
しかし、後先のことなど考えずにものごとを決めることもあると言います。
この感覚も、みなさんも経験にあると思います。
その根底には、
「自分はどんな人間なのか?」
「この状況をどう考えるべきか?」
「私のような人間は、こんな時どう振る舞うべきか?」
という、価値観に委ねて、決断をくだすということです。
例えば、
「自分は、どんなに大きな逆境でも乗り越えられる人間だ」という価値観を持っていると、
まさしくそれにふさわしい行動をとるようになるといいます。
つまり、そのチームにある文化、価値観が、
自分の信念となった時、
それにふさわしい行動をとるようになるということですね。
ぜひ、みなさんも、
自分の価値観について、考えてみてください。
そして、
こんな価値観持てたらいいなとか、
こんな価値観持てたら、
もっと競技人生がうまく行くだろうなと
感じたら、
そんな文化に身を投げ込むことです。
まとめ
- 自分の「自己制御力」を強化したいなら、
「自己制御力」の強い文化を見つけ、その一員となること。 - あなたがリーダーの立場にあり、
組織のメンバーの「自己制御力」を強化したいなら、
「自己制御力」の強い文化をつくりだすこと。 - 文化を自分の信念にするには、長期的で肯定的な関わりが必要
今日も大きな声でありがとう。